ストレス・マネジメントをしても解消されず転職する場合の理由

退職理由と転職理由の違い

退職理由はほとんどの場合ネガティブな要素を含む過去の話であり、転職理由はポジティブな理由を含む将来の話です。採用側も、退職理由がネガティブであることは重々承知しています。なぜなら、ネガティブな要素がまったくないにもかかわらず転職をする必要はないためです。採用側が本当に聞きたい事は「なぜこの職場に転職したいのか」です。

転職理由の組み立て方

では、具体的にどのように転職理由を組み立てていけばいいのでしょうか。まずは、現在の職場に対する不満をリストアップしてください。その上で、その不満が解消されたらどうなるのかをイメージします。さらに、不満が解消されたらどのような働き方をしたいのかを考えます。もちろん、転職したからといってすべての希望が叶うとはいいきれませんが、まずは理想を掲げることが大切であり、それが本来の転職理由につながります。例えば、「残業が多くてプライベートの時間が確保できない」ことが主な不満であれば、残業がない職場に転職すれば自分の時間が確保できます。そのような働き方ができた場合に、何がしたいかを考えるのです。
志望動機を作成できない人は、最初のステップである現状の不満を考えた際に、「理由がネガティブなので上手く伝えられない」と足踏みをするケースが多いようです。確かに、現状の不満を挙げるだけではポジティブな印象を与えることはできません。この段階で悩んでいる人は結局、「○○業界に貢献したい」などといった抽象的な内容になってしまうことが多いです。重要なのは、退職理由がネガティブな内容でも、「それを解消したらどうなるか」といったステップを踏むだけでポジティブな内容に変換できる点です。ネガティブな理由で退職したからこそ、「転職することで○○を実現できる」と考えましょう。そうすることで内容に説得力が出て、自信を持って相手に伝えられます。
転職理由がしっかり固まっていれば、面接する際にも「希望が叶えられる職場かどうか確かめよう」という気持ちで臨めます。採用側としても、採用した場合の具体的なイメージを持って踏み込んだ質問ができます。有意義な面接にするためにも、転職理由は非常に重要です。