ストレス・マネジメントをするためにストレスの要因を知る

ストレッサーの種類

ストレッサーは4つに大別できます。1つ目は「物理のストレッサー」です。物理的、生物的、科学的に生じるものであり、具体的には「職場環境」「PC操作などのVDT作業」「騒音や振動」「臭い」「薬物の影響」「病気」などが挙げられます。物理のストレッサーは人によって感じ方が異なります。
2つ目は「心理のストレッサー」です。怒りや悲しみ、緊張、不安、焦りなどの感情を引き起こす要因であり、その状況は人それぞれです。例えば、家族との死別は多くの人がストレスを抱える要因となります。職場でいえば、人間関係によるストレスが挙げられます。特に、上司や部下などの上下関係におけるストレスが多いでしょう。
3つ目は「社会のストレッサー」です。離婚や別居、生活環境の変化、異動や配置換えによる労働環境の変化などが挙げられます。昇進などのポジティブな環境変化であっても、隠れた部分にストレスが発生する可能性もあります。また、性別の違いや立場の違いによって周囲から求められる社会的な役割の強要もストレスを感じる原因となります。
そして4つ目が「環境のストレッサー」です。暑い、寒いなどの温度の変化や、地震や台風などの自然災害も含まれます。災害や事故による急激なストレスは精神に大きなダメージを与えます。PTSDやASDを引き起こす要因にもなり得るため、注意が必要です。

ストレス反応

次に、ストレス要因によって生じるストレス反応について説明します。まず、メンタル面のストレス反応についてですが、「やる気が出ない」「無気力」「人に会いたくなくなる」「感情の起伏がなくなる」などの反応が考えられます。また、「深く落ち込む」「自分を責める」などの悲観的あるいは否定的な感情に陥り、他人を責めるなどの攻撃的な反応が起こることもあります。その結果、仕事に対する集中力が落ちていきます。
身体に起こるストレス反応として代表的なものは、「不眠」「睡眠過多」です。また、「過呼吸」「息苦しさ」「動悸」「高血圧」などの症状が出る人や、「頭痛」「肩こり」「腰痛」「胃痛」「便秘」「下痢」などの症状が出る人もいるようです。